まだ知らぬ、日本を訪ねて

趣味の日本庭園や近代建築の紹介ブログです。

令和4年9月 GAS MUSEUM がす資料館訪問

GAS MUSEUM がす資料館  撮影:2022.09.04

 令和4年9月初旬、東京ガスの企業博物館である「GAS MUSEUM がす資料館」を訪ねました。

ガス灯館

GAS MUSEUM がす資料館 ガス灯館  撮影:2022.09.04
  • 名称:GAS MUSEUM がす資料館 ガス灯館
  • 旧称:東京瓦斯本郷出張所
  • 建築:明治42年(1909)

 ガス灯館は明治42年に建てられたの東京瓦斯本郷出張所を移築復元した建築です。内部にはガス灯の歴史が展示されています。振り返ってみれば、歴史の授業ではガス灯が文明開化の象徴のように扱われていました。それがイノベーションにより電灯が主流になっていった歴史があります。館内では1日3回、裸火ガス灯、ガスマントル灯、花ガスの点灯実演も行われていました。

GAS MUSEUM がす資料館 ガス灯館 点灯実演  撮影:2022.09.04

GAS MUSEUM がす資料館 ガス灯館 花ガス  撮影:2022.09.04

 花ガスはこの資料館を訪ねて初めてその存在を知りました。現在でいう、電飾、ネオンサインのような存在なのでしょう。菊の御紋の花ガスはなかなかセンスの良いものです。当時、初めて見る人にとっては感動的な光景であったことが想像できます。

くらし館

GAS MUSEUM がす資料館 くらし館  撮影:2022.09.04
  • 名称:GAS MUSEUM がす資料館 くらし館
  • 旧称:東京瓦斯千住工場計量器室
  • 建築:明治45年(1912)

 くらし館は明治45年(1912)に建てられた東京瓦斯千住工場計量器室を移築復元した建築です。内部は生活に使われていたガス器具等が展示されています。電灯に押され、ガス灯が廃れていく中で、ガスを熱源として活用してくことに活路を見出していった歴史が当時のガス器具を通じて学ぶことができました。

GAS MUSEUM がす資料館 くらし館  撮影:2022.09.04

ガスライトガーデン

GAS MUSEUM がす資料館 ウエストミンスターのガス灯(複製)  撮影:2022.09.04

GAS MUSEUM がす資料館 浜離宮のガス灯  撮影:2022.09.04

GAS MUSEUM がす資料館 ガスコークガイド車  撮影:2022.09.04

 ガスライトガーデンはガス灯館、くらし館に囲まれた庭園で、昔のガス灯やガスコークガイド車が展示されています。

 資料館の展示から、最初はガス灯といった照明器具から生活の熱源へと変化していく過程がよくわかりました。イノベーションの波が押し寄せ、主力事業が衰退する中で、別のニーズを発掘して事業化した歴史は、変化の激しい今の時代にこそ必要な気がします。