まだ知らぬ、日本を訪ねて

趣味の日本庭園や近代建築の紹介ブログです。

<旅行記>令和6年2月 京都旅行 〜1日目〜

真宗本廟 撮影:2024.02.09

 令和6年2月、冬の寒い時期、久しぶりに京都を旅行しました。旅行の初日は、京都駅にほど近い、真宗本廟東本願寺)と、その飛地境内である渉成園を訪ねました。

1日目

 新幹線で京都駅へ向かい、京都駅近くの旅館に荷物を預けた後、散策に出かけます。時間の都合から、最初は渉成園を訪ね、そのあと、真宗本廟東本願寺)へ向かいました。

渉成園

 渉成園は、浄土真宗真宗大谷派)の真宗本廟(通称:東本願寺)の飛地境内にある日本庭園です。その歴史は、三代将軍・徳川家光公が当地を寄進したことから始まります。石川丈山が作庭したとされる庭園であり、京都有数の名園の一つです。

渉成園 撮影:2024.02.09

 訪問は二度目でしたが、前回は改修工事中であり、池に水が張った光景は今回が初めてでした。京都の市街地の中にあるとは思えないほど、ゆっくりとした時間が流れる、気持ちが良い庭園です。

真宗本廟東本願寺

 真宗本廟は、通称・東本願寺と呼ばれる、浄土真宗真宗大谷派)の総本山です。広大な境内には、御影堂や阿弥陀堂、御影堂門等があります。東本願寺は、慶長七年(1602)、教如上人が徳川家康公から当地の寄進を受けて建立したことから始まります。境内の諸堂は数度、火災により焼失しており、最近では元治元年(1864)の禁門の変での戦火で焼失しています。現在の諸堂は、明治以後に再建されたものです。

御影堂

真宗本廟 御影堂 撮影:2024.02.09

 御影堂は、親鸞聖人の御真影を安置しているお堂です。明治13年(1880)に起工、15年もの歳月をかけ、明治28年(1895)に落成しました。建築様式としては、和様の道場形式を採用しているとのこと。世界最大級の木造建築物とされ、国の重要文化財にも指定された、真宗大谷派の象徴的な建築物です。

阿弥陀堂

真宗本廟 阿弥陀堂 撮影:2024.02.09

 阿弥陀堂は、真宗本廟の御本尊である阿弥陀如来を安置しているお堂です。明治28年(1895)に落成。建築様式としては、禅宗様の仏堂形式を採用しているとのこと。御影堂と同様、国の重要文化財に指定されています。

御影堂門

真宗本廟 御影堂門 撮影:2024.02.09

 御影堂門は、東本願寺の山門であり、木造建築の山門としては世界最大級の大きさとされています。明治40年(1907)に起工、明治44年(1911)に落成しました。国の重要文化財に指定されています。

阿弥陀堂

真宗本廟 阿弥陀堂門 撮影:2024.02.09

 阿弥陀堂門は、烏丸通り側に面する主要な門の一つです。御影堂門よりも小ぶりですが、切妻造で唐破風付きの門は豪華で高貴な印象を私たちに与えています。明治44年(1911)に落成。国の重要文化財に指定されています。

 明治以後の東本願寺再建は、門徒の総力を結集したものです。信仰心の篤さは、この両堂の巨大さに象徴するかのようです。

 こうして久しぶりの京都旅行の初日を終えました。やはり、寺院への参拝は、自らを見つめ直す良い機会ですね。