令和4年9月下旬、小江戸と呼ばれる川越を散策しました。以前にも数度訪ねたことがある川越ですが、今回は喜多院の参拝を中心に散策しました。
小江戸蔵里
喜多院へのバスが来るまで、小江戸蔵里を訪ねました。小江戸蔵里は明治8年(1875)創業の鏡山酒造にあった酒蔵を再活用した産業観光館です。敷地内にはお土産、レストラン、日本酒の試飲などが楽しめる施設があります。
訪問当日は丁度新富町1丁目の山車の準備が行われていました。ウィズ・コロナへと変化していく中で、祭りも徐々に平年の様子を取り戻しつつあるようです。
喜多院
小江戸蔵里が喜多院は天長七年(830)に淳和天皇の勅願により創建されたと言われています。長い歴史の中で兵火に見舞われましたが、東照神君・徳川家康公が江戸城入城後、徳川将軍家の庇護を受けて隆盛を誇りました。境内には江戸城から移築した書院などを見学することができます。
境内には歴史を感じさせる堂宇や美しい庭園を鑑賞することができます。三代将軍・徳川家光公が移築を命じた客殿・書院は、今では貴重な当時の江戸城の遺構です。庭園も江戸城紅葉山を模した紅葉山庭園や、昭和時代に整備された枯山水の遠州流庭園と見所が多い寺院となっています。
時の鐘
川越の象徴とも言える、時の鐘。江戸時代、川越城主・酒井忠勝が寛永四年〜十一年(1627-1634)に築造を命じたのが始まりとされています。現在まで残る鐘楼は、明治26年(1893)の川越大火の翌年に再建されたもの。小江戸の風情が残る蔵の街並みによく似合う鐘楼です。
蔵造りの町並み
川越の町並みは明治26年(1893)の大火後、類焼を免れた店蔵や当時の日本橋界隈の商家を参考にできた町並みです。両側に立ち並ぶ重厚な黒漆喰の蔵造りの商家の町並みは、江戸~明治初期の雰囲気を感じることができます。
蔵造りの町並みで有名な川越ですが、徳川将軍家との繋がりが深い喜多院は、非常に見所が多い寺院でした。紅葉の季節の際も、また行ってみたいですね。