庭園情報
元は大通寺の御裏庭園
滋賀県長浜市、「長浜御坊」こと大通寺の本堂北側に大通寺公園があります。この公園、かつては大通寺御裏庭園と呼ばれた庭で、江戸時代末期に作庭されました*3*4。庭園は幾度か改修されているようですが、現在でも寺院の庭園であった頃の名残をとどめています。
訪問当日の様子は下記のページでも掲載していますので、よろしければご参照ください。
庭園の様子
先述の通り大通寺公園は元々、江戸時代に起源を持つ大通寺の御裏庭園を平成20年に公園として開園したものです*5*6。写真で見る通り、大通寺本堂や新御座の建築群が壁越しに眺めることができ、この庭園が元々大通寺の庭園であったことがよくわかります。
池
大通寺公園の中心部にはひょうたんの形をした池が造られています。大通寺の含山軒庭園、蘭亭庭園、学問所庭園と比較しても規模が大きい池です。護岸の石組はかなり大人しい造りとなっているため、作庭時期が大通寺の三庭園と比較すると新しいことが伺えます。
小島
池の北部には小島が造られています。現地案内板によると、江戸時代当時は小島に反り橋が架けられていたとのことです。現在、小島の部分は荒廃していますが、当時の光景が偲ばれます。
築山
公園の東側には築山が造られ、頂上には四阿が設けられています。頂上からは限定的とはいえ、庭園を眺めることができるビュースポットです。
四阿
公園西北側には四阿がもう一つ設けられています。どちらの四阿もかつて大通寺の庭園であった歴史を踏まえたのか和風の造りです。
元々は大通寺の御裏庭園として作庭された大通寺公園。大通寺には多くの参拝客がいましたが、ここはまだ知られていないのか、ひっそりとしています。大通寺の広い境内を拝観した後、疲れた体を少し休ませることができる良い公園でした。大通寺に参拝したら、また行きたいですね。
*1:長浜市『大通寺公園』https://www.city.nagahama.lg.jp/0000000242.html(2022.07.16 閲覧)
*2:長浜市『大通寺公園』https://www.city.nagahama.lg.jp/0000000242.html(2022.07.16 閲覧)
*3:財団法人滋賀県文化財保護協会「長浜御坊大通寺」『滋賀文化財教室シリーズ』226号p2
*4:長浜市『大通寺公園』https://www.city.nagahama.lg.jp/0000000242.html(2022.07.16 閲覧)
*5:財団法人滋賀県文化財保護協会「長浜御坊大通寺」『滋賀文化財教室シリーズ』226号p2
*6:長浜市『大通寺公園』https://www.city.nagahama.lg.jp/0000000242.html(2022.07.16 閲覧)